
交差点に流れ込むバイクや車が、左折するとともに姿を消していく。
その先の景色とのつながりも奇妙である。この動画は下手な合成だろうか?
いやそうではない。この動画が不可思議に見えるのは、我々の認知に欠陥があるために過ぎない。
何が起こっているか理解するのに時間が必要な映像。
— ScienceTime (@sciencetime_jp) June 26, 2020
我々の認知の弱みを突いている。
どうしてもわからないという人はリンクを参照https://t.co/PWJidKcfmg pic.twitter.com/VQ8DJ0Muf9
種明かしをすると、この動画の右下に写っている川と橋の一部のように見えるものは、実際には屋上の地面と、その囲いである。そう、この動画は単に屋上から道路を見下ろした映像に過ぎない。
我々は、過去の記憶に基づいて対象を判断し、ひとたびそれが川や橋だと思い込んでしまうと、その思い込みから抜け出すことが困難になる。こういった錯覚は日常にあふれているが、問題はこのようなバイアス(偏見)は視覚的な錯覚だけでなく、あらゆる知覚や思考の過程で起こりうるということだ。
錯覚の威力を知り、ぜひとも、柔軟で自己批判的な思考態度を心がけていきたいものだ。
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