【医療】『100年来の結核ワクチンが、新型コロナウイルスに対する免疫も強化する可能性』 Science 2020/3/23

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Can a century-old TB vaccine steel the immune system against the new coronavirus?
By Jop de VriezeMar. 23, 2020 , 6:25 AM
https://www.sciencemag.org/news/2020/03/can-century-old-tb-vaccine-steel-immune-system-against-new-coronavirus

<概要>
4カ国の研究者が、新しいコロナウイルスに対する異例のアプローチの臨床試験を間もなく開始する。彼らは、細菌性疾患である結核(TB)に対する100年来のワクチンが、幅広い形で人の免疫系を活性化し、Coronavirus Disease 2019( COVID-19)の原因となるウイルスによりよく対処できるようにするのかを検証する。

BCGには、結核の原因菌であるヒト型結核菌のいとこであるウシ型結核菌の生きた弱体化株が含まれている。ワクチンは、安全で安価であり、世界のほとんどの国で生後1年目の子供に接種されているが、完ぺきからは程遠い。平均して子供の結核の60%を予防するが、国ごとに大きな開きがある。

ワクチンは、一般的には、ある特定の標的となる病原体に対して特異的に免疫反応を高める。しかし、デンマークの研究者 Peter AabyとChristine Stabell Bennが数十年以上にわたって発表してきた臨床研究と観察研究によれば、BCGは結核菌以外の病原体を撃退する免疫系の能力を高める可能性もあるという。しかし、この分野で発表された研究は、その方法論を批判されてきた。世界保健機関(WHO)が指揮した2014年のレビューでは、BCGは子供の全死亡率を低下させるように見えると結論づけられたものの、その結果の信頼性は「非常に低い」と評価されている。2016年のレビューでは、BCGの潜在的な利点についてそれよりも若干肯定的な評価がなされたが、ランダム化試験が必要であると述べられている。

それ以来、臨床的証拠は増強され、いくつかのグループがBCGが免疫系を一般的に高めうる仕組みを調査する重要なステップを踏み出した。

これらの事情から、BCGワクチンが感染症一般に対する免疫力を上げるかを検証する研究が4か国で立ち上がった。

トロント大学の免疫学者Eleanor Fishは、このワクチンはおそらく新型コロナウイルスの感染を完全に排除することはないだろうが、各個人への影響を弱める可能性は高いと述べてる。Fishは、手に入るのであれば、彼女自身そのワクチンを打つだろうとも述べている。

しかし、研究者はランダム化された試験設計が決定的に重要であると述べる。結果は、数か月以内に得られるだろうとのことである。

文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)



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