【物理】『奇妙な光の粒子が、量子論に関する我々の理解に挑む』ScienceAlert 2017/4/1

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光子が量子スケールでどのようにエンタングルを経験するかを調べていた科学者たちは、Einsteinが「奇妙な遠隔作用」と呼んだものの、最初の瞬間に関して長い間抱かれてきた仮定に挑戦する、全く予期しないものを発見した。

チームが光子のエンタングルしたペアを生成したとき、それらは予期されていたように同一の位置から生成され分離するわけではなく、空間の全く異なる点から出現した。これは、量子論は、これまで考えられてきたよりも、さらに大きなランダム性を備えている可能性があることを意味している。

「これまで、このような光子のペアは、同じ位置から現れると考えられてきました」と研究者の一人である英国のイースト・アングリア大学のDavid Andrewsは述べる。

「いま、新たに非局在化されたメカニズムにより、各光子のペアが、空間的に離れた点から放出されることを示しており、基本的な量子的起源の、新たな位置の不確定性を導入しています」

チームはこれを、自発的パラメトリック下方変換(SPDC)と呼ばれる非常にシンプルなエンタングルメント実験で明らかにした。これは、メタホウ酸バリウムなどの結晶に光子のビームを照射し、エンタングルした光子のペアを作り出す。

Spooky Action at a Distanceの著者としてGeorge Musseはこう説明している:

「結晶を適切に設置すれば、増幅は非常に強力で、ノイズを適切な光線に変換できるようになる。単一の入射ビーム(通常は青色または紫外線)は、2本のビーム(通常は赤色)に変化する。このプロセスは粒子毎に起こり、それぞれの青い光子は2つの赤い光子に分かれる」。

そのプロセスのデモンストレーションがこれだ:



単一の光子が2つに分裂すると―これは通常、約10億個の光子のうちに1個の割合でしか起こらない―、この対は、量子エンタングルメントを経験する。すなわち、2つの粒子が深く結びつくように相互作用し、実質的に存在を「共有」する 。

これは、ある粒子で起こることがもう一の粒子に起こることに直接的に、そして即座に影響を与えることを意味する。たとえ何光年も離れていてもである。

単一の光子がエンタングルしたペアに分割されると、結晶の同じ点から出現し、光速の少なくとも10,000倍の速さで、エネルギー、運動量、および分極などの特性を共有するだろうと予測されていた。

しかしAndrewsと彼のチームが発見したのは、これらのスプリットペアが実際に結晶の全く異なる部分に現れることであった。

彼は「対になった光子は、エンタングルしているにもかかわらず、100分の1ミクロンの離れた位置から出現する可能性があります」とNew AtlasのMichael Francoに語った。

「それらは、原子の次元では近傍で生まれてはいないかのようです」

ここでの問題は、それらの異なる位置がどこになるかを、どのようにして知るかである。

研究者は、位置が個々の光子の変動の影響を受けるのではないかと考えており、次のステップは、この振る舞いを独立して確証し、光子がどこに現れるかを予測する方法を確立することだ。

今、多くの疑問が宙を漂っているが、一つ確かなことは、光子にはこれまでわかっているよりも、さらに多くの謎があるということだ。

Andrewsは、記者声明で次のように述べている。「すべてのものはある量子的「あいまいさ」を持っており、光子は一般的に想像されているような、小さく硬い弾丸ではありません」

この研究はPhysical Review Lettersに掲載されている。

http://www.sciencealert.com/this-strange-behaviour-of-light-particles-challenges-our-understanding-of-quantum-theory

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