【物理】『時計が正確になるほど、時間は曖昧になる』ScienceAlert 2017/3/11

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<概要>

物理学者たちは、相対性理論と量子力学を組み合わせることで、時間は普遍的に同一のものではないだけでなく、それを測定するために利用するどんな時計も、周りの時間の流れを曖昧にしてしまうということを結論づけた。もちろん、これは、原子時計のような極めて精密な実験での話である。

同一の空間内の時計の測定精度が上昇するごとに、時間の曲がりを増加させてしまうのだ。

量子力学では、ハイゼンベルクの不確定性原理により、ある量の測定精度を上げると、それと相補的な関係にある変数の精度が下がってしまう。例えば、ある物体の時空内の位置を特定しようとすれば、その運動量の正確性が落ちる。

これは、次のようにも考えられる。つまり、位置の超正確な測定には、途方もなく大きなエネルギーが必要とされる。

ここで、質量を持った物体が遠く離れた別の物体に影響を与えることを説明するために、一般相対性理論が導入される。また、アインシュタインの研究により、(静止した物体の)方程式として、エネルギーが質量と結び付けられる。(E=mc^2)そして、時間と空間はつながっており、質量―したがってエネルギー―は、それを曲げることができる。

このケースでは、物理学者らは、時間をより正確に測定しようとする行為は、エネルギーを増加させる可能性があり、近傍の時間測定装置の精度を落としてしまうという仮説を立てている。時間の断片がどのような性質を持つのかを理解することは、少なくとも理論的には、宇宙全体の理解にもつながるだろう。

この研究はProceedings of the National Academy of Sciencesに掲載された。

http://www.sciencealert.com/physicists-find-as-clocks-get-more-precise-time-gets-more-fuzzy



「時間は流れるもの」「歴史はひとつだけ」「空っぽの空間では何も起こらない」という、私たちの時間と空間に関する“常識”は最新の物理学によれば、どうしようもないほど間違っている。
最先端の物理学は、いったいどのように私たちの“常識”を根底からくつがえしていくのか?
この世界の本当の姿は、私たちの常識から、どれほどかけ離れているのだろうか?
ー世界的ベストセラー『エレガントな宇宙』のブライアン・グリーンが、物理学が明らかにした世界を語り尽くす。

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