【医療】『ワクチン接種にまつわる6つの神話―なぜそれらは間違いなのか』The Conversation 2013/4/26

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最近発表された政府統計によると、オーストラリアの一部の地域では、子供の予防接種レベルが危険なほど低下し、一部のメディアは「ワクチン論争」が再発すると主張している。

地域ごとの割合はこちらで確認できる

まあ、科学的に、議論は存在していない。きれいな水と衛生設備と合わせて、ワクチンは今まで導入された最も効果的な公衆衛生対策の1つであり、毎年何百万という命を救っている。

【医療】『2000年以降、麻疹ワクチンにより2000万人の命が救われている』ScienceAlert 2016/11/14

「論争」があると主張する人は、人々を怖がらせ、ワクチン接種から遠ざけるようにデザインされた一連の流言を挙げるだろうが、彼らの主張に精通していなければ、反ワクチンレトリックによって容易に説得されてしまう可能性がある。

では、何が事実で、何が事実でないものなのだろうか?

一般的なワクチンにまつわる神話のほんの一部を取り上げ、それらが間違っている理由を説明しよう。

1. ワクチンは自閉症を引き起こす

ワクチンが何らかの形で自閉症に関連しているという神話は、沈まないラバー・ダック(アヒルの玩具)だ。これは、1998年にAndrew Wakefieldが、ランセットで発表された現在では悪名高い論文で、麻疹、流行性耳下腺炎、風疹(MMR)ワクチンが自閉症と関連している可能性があることを最初に示唆したのが発端だ。

彼が明らかにしなかったことは、MMRの製造業者に対して集団訴訟を起こしている弁護士から金銭を受け取っていたことや、彼自身が単一の麻疹ワクチンの特許申請をしていたことなど、複数の利益相反があることであった。

2010年に論文は撤回された。彼は "不正直で非倫理的で冷淡な"行為のために医師名簿から除名され、英国医学ジャーナルは故意の詐欺として彼を非難した。

しかし、いったんそのような考えが浮かべられれば、科学者は調査を強いられた。ワクチンと自閉症との関連性がないことを示す最も強力な証拠の1つは、1993年半ばにMMRが単一のワクチンに置き換えられた日本からのものである。何が起こったのだろう?自閉症の症例は引き続き上昇したのだ。

このドアが閉ざれた後、反ワクチン主義者はチメロサールという水銀含有成分(身体に蓄積する恐ろしいタイプと混同しないでほしい)に責任を転嫁した。少量のチオメルサールがいくつかのワクチンにおいて防腐剤として使用されたが、これにMMRを含まれていなかった。

チメロサールまたはエチル水銀は、2000年に予定されていたすべての小児ワクチンから除外されたため、もしそれが自閉症症例の増加に寄与していたならば、除去後に劇的な低下が見込まれるはずである。だが代わりに、日本でのMMRのように、逆の結果が起こり、自閉症は増加し続けている。

さらなる証拠は、ワクチンと自閉症との間に関連性がないと結論付けた、8種の異なるワクチンを対象とした12,000件の研究論文を調べた、最近発表された徹底的なレビューから得られる。

【医療・認知】『MMRワクチンと自閉症に関連性なし,95,000人の子を対象とした研究結果』ScienceAlert 2015/4/22

しかし、この神話は生き続けるだろうし、それには複数の理由がある。一つは自閉症と診断される時期が、子供が複数の予防接種を受ける時期と一致していること。また、現在自閉症の原因が解明されていないことも一つの理由である。しかし、私たちは何がその原因ではないかは知っている。ワクチンである。

2. 天然痘もポリオも消滅したため、もはやワクチンは必要ない。

天然痘などの病気が消滅したのは、まさにワクチンのためである。

インドは、予防接種キャンペーンのために、ポリオが1例もない年を2年経験した。

2005年に世界保健機関(WHO)によってオーストラリアで麻疹がないことが宣言された。しかし、ワクチン接種について注意を払うことをやめてから、大流行が再開した。

ワクチン接種を怠る油断の影響は、現在のウェールズでの麻疹の流行で観察される。800以上の死亡例があるが、その多くの人々がWakefieldの恐怖の後に、MMRワクチン接種をしなかった年齢である。

多くの点で、ワクチンは自分自身の成功の犠牲者であり、我々に予防可能な病気がどれほど致命的かを忘れさせてしまう。我々は鉄の肺を付けた子供たちでいっぱいの病棟を見ないと、その病気がどれだけ深刻なものか忘れてしまうのだ。

3. ワクチンを接種した人の方が、そうでない人よりも多く病気にかかっている。

これは直観に反するものの、実際に正しい。しかし、これは反ワクチン主義者と調和するように、ワクチンに効果がないということを意味するわけではない。ワクチンは100%有効ではなく、ワクチンは力の場ではないことに注意しないといけない。だからあなたがワクチン接種した病気にかかる可能性はあるが、病気の重症度と期間は減少される。

例えば、百日咳では、肺炎や脳炎などの重篤な合併症を発症するのは、ほとんどがワクチン接種をしていない人である。

人口の大多数がワクチン接種しているので、特定の病気にかかった人は、ほとんどの場合予防接種を受けた人ということになる。だが完全に無保護な人に比べ、合併症や長期的な影響は決定的に少なくなる。

4. 予防接種を受けてない私の子は、接種を受けたあなたの子には関係ないはず。

予防接種は単なる個人的な問題ではなく、コミュニティの責任であり、それは主に「コミュニティ免疫」として知られている概念のためである。これは、エピデミックや流行の発生や拡散を防ぐ予防接種のレベルを表している。

一部の人々はこの概念の妥当性に疑問を呈し、時には群れ免疫と呼ぶこともあるが、ワクチン接種レベルが危険なレベルに落ち込んで、それが崩壊している場所の影響は、例えばウェールズの現在の麻疹流行を見ることで、容易に観察することが出来る。

コミュニティ免疫に関するもう一つの重要な要素は、何らかの理由で予防接種を受けることができない、または完全に予防接種できていない人を保護することだ。これには、非常に幼い子供、免疫不全の人々(例えば、がん患者)および高齢者などが含まれる。

5. ワクチンには毒が含まれる。

ワクチンの成分をGoogleで簡単に検索すると、初学者には「フランケンサイエンス」のように恐ろしく聞える成分の寄せ集めが出てくる。

これらの主張のいくつかは根も葉もないもの(ワクチンに凍結防止剤は含まれない)か、あるいはただの脅かし(中絶された胎児 - 1960年代に、いくつかの細胞が胎児から抽出され、今日の研究室で使用されている細胞株を作った)である。主張されている化学物質のいくつか(すべてのものは化学物質で作られていることを忘れないように)があるが、決して毒性に達しないような低レベルである。

【化学・健康】『すべてのものは化学物質だ』The Huffington Post - Plantbased Pixie 2015/8/3

覚えておく必要があるシンプルなことは、毒になるかは量によるということだ。水でも十分な量を飲めばあなたを殺すことができる。そして、ワクチンの600倍ものホルムアルデヒドが梨にも含まれている。

また、「ワクチンが血流に直接注入されている」という主張(実際はそんなことはない)を読んだことがある人は、他のどんな主張についても懐疑的になった方がいい。

6. ワクチンは子供の未発達な免疫系を圧倒してしまう。

「多すぎる、早すぎる」という概念は、医学研究所の米国の小児期の予防接種スケジュールの詳細な分析で最近検証された。専門家は、予防接種が自閉症を含め「自己免疫疾患、喘息、過敏症、てんかん、児発達障害、学習障害または発達障害、注意欠陥多動障害」に関連しているという証拠を具体的に調べた。研究者らは、小児期の予防接種スケジュールが安全であることを確証した。

子供たちが環境中で毎日戦っている免疫攻撃の量(2,000から6,000の間)は、すべてのワクチン接種に含まれる抗原または反応性粒子の数(ワクチン接種スケジュール全体で約150)よりもはるかに大きい。

これで、あなたも次にワクチン接種に関する神話を耳にしたときのために、それを反証するいくつかの証拠を袖に隠し持って置ける、

ソースは元記事で
https://theconversation.com/six-myths-about-vaccination-and-why-theyre-wrong-13556

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