【動物】『動物園は人間のために作られたもの。動物に必要なのはサンクチュアリ』The Washington Post 2016/7/8

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2014年、サンディエゴのSeaWorldのショーで飛び跳ねるシャチ。このテーマパークは、シャチの繁殖を終了することを宣言している(Mike Blake/Reuters)

Zoos are built for people. Animals need sanctuaries instead
https://www.washingtonpost.com/news/animalia/wp/2016/07/08/zoos-are-built-for-people-animals-need-sanctuaries-instead/

米国の動物園や水族館は毎年何百万人もの入場者を集めており、この数が間もなく急落するとはだれも思っていない。しかし、米国での「ブラックフィッシュ」による水族館への不信や、最近のシンシナティのゴリラの射殺事件などは、これからの行く先について新たな疑問を投げかけている。今週我々は、動物園や動物の専門家と共に、動物園の将来についての記事を提供したいと考えている。動物園のディレクターの記事はコチラ、動物園のデザイナーの記事はコチラ、そして動物園についての著書を書いている社会学者の記事はコチラから読むことができる。

今日の記事は、神経科学者で海洋哺乳動物の専門家でもあり、Whale Sanctuary Projectの代表も務めるLori Marinoからの寄稿である:

この先の数年、動物園や水族館は3つの明白な問題と折り合いをつける必要に迫られるでしょう。1つ目は、人がお金を払って見る動物たちの多く―ゾウやネコ科の大型動物やイルカやクジラなど―は、それらの施設では繁栄することはできないということ。2つ目は、ほとんどの動物園や水族館は、絶滅危惧種の保全に失敗してきたということ。そして3つ目は、彼らは訪問者に種の保存についての教育を行っていると口では言いますが、ディスプレイされた動物を見ることで保存の価値や、そのための行動を促進するという説得力のある証拠は未だ得られていないということです。

動物園や水族館は、新たなモデルを適用するか、自分たち自身が絶滅危惧種となるかという選択を迫られています。その新たなモデルというのは、サンクチュアリに見いだされます。サンクチュアリが動物園と違うのは、優先されるものが人間の娯楽や気晴らしではなく、動物の福利(well-being)であるということです。

いくつかの動物園はすでに、エンターテイメントや見世物から、個体数の回復や教育や種の保存を目的とするモデルに切り替え始めています。2005年、デトロイト動物園はゾウの展示を閉鎖し、そこにいた2頭のゾウはPerforming Animal Welfare Societyのサンクチュアリに移送されました。国立水族館は8頭のハンドウイルカをショーから引退させ、サンクチュアリに送ることを計画しています。そして最近Whale Sanctuary Projectは、水槽に入れられていたものたちだけでなく、ケガをしたり病気になってしまった野生のイルカやクジラをも保護する海辺のサンクチュアリを作りました。


【動物】『140年続くブエノスアイレスの動物園「監禁は動物に対する屈辱行為」として閉鎖へ』The Guardian 2016/6/23

動物たちとの関わり合いの形をシフトするよう迫る、高まる圧力に直面することで、動物園や水族館はサンクチュアリ、つまり本当の意味の保護と保全や、公共の教育や絆のための施設へと形を変えていくでしょう。最初に動物たちを保護したサンクチュアリの内で、すでに訪問者やボランティアや行楽客の呼び込みに大きく成功している2つの事例は、カリフォルニアのMarine Mammal Centerとユタ州のBest Friends Animal Society(すでに州でもっとも旅行客を集めている場所の一つとなっている)です。仲間であるべき動物たちに、本質的には、動物たちとの関わりへの執着という本質的には一つの搾取を行う動物園や水族館ではなく、それらのサンクチュアリこそが、未来のための真のモデルとなるでしょう。


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