【進化心理学】『世界人口全体が裕福になるにつれ宗教は消滅する 進化心理学者が主張』The Independent 2016/5/10

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Religion could die out as world's population gets richer, evolutionary scientists claim
Monday 9 May 2016
http://www.independent.co.uk/news/science/religion-dying-out-vanish-evolutionary-scientists-claim-wealth-a7020606.html

ある進化心理学者たちによれば、世界人口の裕福化は宗教の終わりを意味するという。

その学者グループは、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教などを含む世界の主要な宗教は、裕福なエリートとその他の貧しいコミュニティの間のライフスタイルの違いに対する進化的反応によって生まれたと考えている。

進化心理学者Nicolas Baumard博士は、裕福さと富は人に「スロー」なライフスタイルを送るよう促すため、2500年前のエリートたちは、性的アクティブさもアグレッシブさも控えめで、全体的にくつろいだ生活をしていたという。

「絶対的な裕福さは、人間のモチベーションと報酬システムに対する予測可能な影響を持っています。それは、「ファストライフ」戦略(資源確保と高圧的人間関係)から「スローライフ」戦略(自己コントロール技術と協調的関係)への移行を促します」とBaumard博士らは語る。

裕福層は貧困層に「スローライフ」戦略を導入するため、道徳宗教を導入し、資源確保や貪欲や子づくりに対するモチベーションの低さによってエリートが直面する進化的不利益を相殺したのだと博士は考えている。

研究では宗教信仰は明確な富の分断が生じる以前から行われていたが、現在の世界的な宗教のように道徳やフルフィルメント(成就)に焦点を当てたものではなかったと主張している。

宗教は精神的成就に基づいており、物質的あるいは物理的成就に基づいているのではないと博士らは言う。

「ほとんどの人にとって信仰者と非信仰者は同じように見えるが、宗教は物質的世界よりも精神的な面に関わるものであり、自由や喜びよりも自己鍛錬や無私無欲さを育むものであるということは明白だと思われる」と彼らは記している。

真の救済は最も多くの食物やセックスによってではなく、道徳的行いであるという考えは、非エリート層にとっての慰めとなり、「スローライフ」戦略に導いたと考えられえる、と研究は主張している。

しかしBaumard博士は、富がより広く行き渡るにつれて、道徳宗教はすたれていくだろうと語る。

彼は、「スローな」ライフスタイルはより一般的になり、人々は互いに協調し、物理的でない領域でのフルフィルメントに焦点を当てるようになってきており、大きな貧困層をコントロールする道徳宗教の必要性がなくなってきているという。

博士はNew Scientistの記事で「もしこれが正しく、我々の環境が改善され続ければ、ギリシャローマ時代の宗教と同じように、キリスト教などの教化宗教も消滅する可能性があるでしょう」と記している。



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