【教育・認知】『子供たちに哲学を教えると読書力や数学の能力が向上する可能性』ScienceAlert 2016/3/11

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Teaching Children Philosophy Can Improve Their Reading And Math Skills, Study Finds
PETER DOCKRILL 11 MAR 2016
http://www.sciencealert.com/teaching-children-philosophy-can-improve-their-reading-and-math-skills-study-finds

哲学は、大学に入る年齢になるまでなかなか受講する機会のない科目であるが、最近のある研究は、哲学を学習することは若い子供たちにも利益があることを示唆している。

昨年UKで発表された研究では、英国の48の小学校からの3000人以上の学生に、毎週、哲学的概念に関する議論を主題とした一連の授業に参加してもらった。研究を行ったのは、親の収入による子供の学力の格差を埋めることを目的としている独立のチャリティEducation Endowment Foundation(EEF)である。

プログラムに参加した子供たちに、算数と読解の能力の向上が見られた。驚くべきことは、この授業自体の目的は、子供たちの質問をする自信と、議論を構成する能力、そして他者と論理的な話し合いをする能力を発展させることであり、成績の向上ではなかったということだ。

授業の内容は、真実や正義、知識や友情や公平さなどの哲学的概念を探求することに焦点が置かれた質問や対話などで構成されていた。例えば「他者から自由を奪うことは許されるでしょうか?」とか「公共の場で宗教的なシンボルを身に着けることは受け入れられることでしょうか?」などである。

貧困の子供たちには、読解能力で4か月、算数で3か月、そして文章力で2か月の間に向上が見られた。授業は毎週一時間ほどで、一学年に渡り行われた。これらは著しい進展であった。

この実験の一般的な影響の観察から、学力の改善だけでなく、哲学を小学校課程に僅かに加えることは、それ自体に価値があるということが示唆される。

「教師からのフィードバックによれば、哲学の授業は生徒たちに、考え、聴き、話し、論理的議論を用いるという学校全体の文化を発展させる機会を生み出すと言います。この取り組みは、生徒たちの自信や忍耐や自尊心などのより広い効果をもたらしてくれるとも報告されています」とこの研究を評価するダラム大学の教育研究者Stephen Gorard、Nadia SiddiquiそしてBeng Huat Seeの三人はThe Conversationに語った。

Gorardらは、この試験は繰り返され、結果を精査される必要があるとは認識しているが、この発見は教育者にとって一つの明確な方向を示すように思われる。


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