【環境】『誰もが肉食をやめたら起こる5つのこと』インディペンデント 2016/2/1

Five things would happen if everyone stopped eating meat
Mimi Bekhechi @mimi_bekhechi
Sunday 31 January 2016 12:45
https://www.independent.co.uk/voices/five-things-would-happen-if-everyone-stopped-eating-meat-a6844811.html

世界肉食廃止週間の終わりを迎えるが、西欧の人々は、相変わらず世界の運命を変えることが出来るこのシンプルな変化を起こそうとしていない。

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今日は世界肉食廃止週間の最後であるが、もし先進国の人々がみな、ビーフバーガーの代わりにビートバーガーを選ぶようになったらどうなるか考えてみるいいタイミングだろう(ヒント:牛が世界を征服したりはしない)。

世界から飢餓がなくなる


牛肉や豚肉は地元で育てられているかもしれないが、彼らの食料はどうだろうか?穀物や大豆を全部平らげてるのはベジタリアンやビーガンではない。牛たちだ。驚くべきことに、世界の97%の大豆作物は家畜に与えられている。

世界飢餓を解消するために、4000万トンの食糧が必要であるが、肉を生産するために、毎年その約20倍の量の穀物が家畜に与えられている。8億5000万人が十分な食事を得られていないこの世界で、完全に食用となる食べものを直接人に与えず、ハンバーガーを生み出すために家畜に与えることは犯罪的な無駄である。1ポンドの豚肉を生産するのに約6ポンドの穀物が必要であることを考慮すればなおさらである。たった一人でも空腹にある子供がいる限り、この無駄は不当なものである。


増加する人口のためにより多くの土地の利用が可能になる


世界中で、鶏や牛や他の動物と、彼らに与える膨大な量の作物を収容する工業農場を作るために、広大な土地がブルドーザーで整備されている。しかし直接植物性食品を食べれば、はるかに少ない土地ですむ。

持続可能な植物食プロジェクトのチャリティであるVegfamは、10エーカーの土地があれば、大豆を育てることで60人を、小麦で24人、トウモロコシで10人の人を支えることが出来るが、牛を育てても支えられるのは2人だけであると見積もっている。さらにオランダの科学者たちは、世界的なベジタリアニズムによって、現在ウシの放牧に利用されている27億ヘクタールの土地が解放されるだろうと予測している。家畜のための作物に利用されている土地を含めれば、さらに1億ヘクタールも解放される。


何十億もの動物が苦しみに満ちた一生を送らずに済む


多くの工業農場で、動物たちは絶えず窮屈な状態で飼育され、家族を育てたり、食べ物を捜したりなど彼らにとって自然で重要なことは何一つできない。ほとんどのものが、食肉処理場に向かうトラックに乗せられるまで、背中で陽の暖かさを感じたり、新鮮な空気を吸うことすら許されない。彼らを苦しみから防ぐ方法として、彼らを食べないという選択より優れたものはない。


耐性菌の危険リスクが減少する


工業畜産動物は、不衛生な小屋に何千頭も詰め込まれているために、病気が蔓延している。そこは新たな危険なバクテリアやウィルスの繁殖場となっている。豚や鶏などの動物は、この不衛生でストレスフルな環境で生存するために、薬物のだらけの食事を与えられており、薬剤耐性を持つスーパーバグ(耐性菌)の発達の機会を増加させている。

国際連合食糧農業機関の幹部は集中的な工業畜産を「新興感染症の温床」と呼んだ。またアメリカ疾病予防管理センターは「動物への多量の抗生物質使用は不必要で不適切なうえ、万人の安全を低下させる」と宣言している。

確かに、人間への抗生物質の過剰投与も抗生物質抵抗の要因となっている。しかし、多くの抗生物質耐性菌が出現する工業畜産場を排除することは、深刻な病気の治療において、引き続き抗生物質を頼ることが出来る可能性を高める。


国民保健サービスの状況が緩和される


肥満は文字通り英国人を殺している。NHSはこのまま抑制されなければ、国の肥満率が健康サービスを破たんさせるだろうと警告している。コレステロールと飽和脂肪を含む肉、乳製品そして卵は肥満の主要な要因であり、英国の死亡原因のトップである心臓発作、脳卒中、糖尿病、そして様々なガンの原因となっている。

たしかに太り過ぎたベジタリアンやビーガンもいる、やせた肉食者もいるように。しかし、平均的に見ればビーガンの肥満率は肉食者の10分の1ほどである。

高脂肪な動物由来の食品を健康的な果物や野菜や穀物に替えれば、体重を積み上げるのは難しくなるだろう。さらに、植物ベースの食事によって多くの健康問題が改善され、治癒することさえ出来る。

ビーガンになることで世界が完ぺきな場所になるわけではないかもしれないが、世界をより優しく、環境によく、健康的なものに変える助けとなるだろう。

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