
<概要>
Psychological Scienceで発表された研究は、幼年期にIQテストのスコアが低かった人は、成人期に偏見的な信念や社会的に保守的な政見を抱く可能性が高いことを示している。
知能の低い人びとがなぜ保守的なイデオロギーに惹かれるのか?心理学の教授で研究の主執筆者であるGordon Hodson博士は、この発見はある悪循環の証拠を示していると説明する。すなわち、知性の低い成人は保守的なイデオロギーに惹かれやすい、しかし、これは階層と変化への抵抗を強調し、その姿勢は偏見に繋がる。
これまでの研究で、教育水準の低さと偏見の関連性は見いだされてきた。よって次のステップとして知性について研究するのは論理的なことだとHodson博士は言う。
研究者は、英国の市民を対象とした二つの研究を行った。一つは対象者を1958年3月の出生以来追った。もう一つは同じことを1970年4月に生まれた赤ん坊に対し行った。彼らの知性は、10歳または11歳と30歳または33歳で評価した。そして彼らの社会的な保守性と人種差別のレベルも測定された。
一つ目の研究では、知性は言語や形や記号の合同性と差異を尋ねるテストで測定した。2つ目では、数字の記憶などを含めた4つの方法で認知能力を測った。
疑われていた通り、幼少期の知能の低さと成人期での人種差別性との対応が見られた。
Hodson氏は直ぐに、知能の低さと社会的保守主義との間に関連は見いだされたものの、研究者はすべてのリベラルは聡明ですべての保守派は愚かであると示唆しているわけではないと注意した。研究は大規模なグループに渡る平均の研究である、と彼は述べた。聡明な保守主義者もいれば、知性の無い非寛容なリベラルもいる。
しかしながら、世界の複雑性を理解するのが困難なものが、右翼的思想に惹かれると信じる理由もある。「そのようなイデオロギーは「構造と秩序」を特徴とし、複雑な世界を把握することを容易にする、しかし、残念ながらそのような特徴は偏見の要因にもなる」と博士は語る。
米国での同様の研究では、人種差別に関して当てはまる事柄は同性愛差別にも当てはまるのが見られた。
参考:
https://www.huffpost.com/entry/intelligence-study-links-prejudice_n_1237796
http://www.livescience.com/18132-intelligence-social-conservatism-racism.html
人種は存在しない 人種問題と遺伝学
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この記事へのコメント
ばなな
依存することだから
この研究データーは当然の結果だといえるだろう