Meat-eaters may speed worldwide species extinction, study warns
By Virginia MorellAug. 11, 2015
http://news.sciencemag.org/environment/2015/08/meat-eaters-may-speed-worldwide-species-extinction-study-warns
牛肉やその他赤肉を中心とする食習慣は健康に害を与える可能性があるばかりでなく、ある研究チームによれば、それは地球の生物多様性にとっても等しく悪影響となる。彼らはヒトの肉食習慣とその土地利用の影響が、世界の多くの動植物にとって唯一最大の脅威であることを見出した。すでに絶滅の主要な原因となっている肉食習慣は、家畜やその飼料のための土地利用が増加するに伴いさらに影響を強めていくと、Science of Total Environment での最近の発表は予測している。
この研究には参加していないが、人の食生活が環境に与える影響を研究しているBard 大学の地球物理学者Gidon Eshel 氏は、「これは途方もなく重要な論文である」と述べている。研究者たちは、生物多様性に与える肉の消費の完全な影響を決定するために苦労してきた。「今、若干空想的な言い方をすれば、ステーキを食べることであなたはマダガスカルのキツネザルを殺す。鶏肉を食べればアマゾンのオウムを殺す、という事ができる」とEshel氏は述べる。なぜなら、多様な種の生息地は、増大する肉食への欲求のために牧草地や飼料のための土地に変換されていっているからだ。
しかし、家畜の生産が土地の損失の主要な原因であることに同意していないものもいる。 「彼らは、生態系や貧困のために何も達成することなく、はじめから倒される目的で棒人間を作っている」とモンタナ州立大学の草原生態学者Clayton Marlow氏は語る。
これまでの研究では、現代の家畜生産と気候変動、水質汚染、及び、いくつかの草食動物やオオカミやライオンのような頂点捕食者の減少との間のリンクを調べていた。 「しかし、他の種にはどれほど影響を与えているのだろうか?」と、フロリダ国際大学の生態学者で、この論文の中心筆者であるBrian Machovinaは考えた。
これを調べるため、彼と同僚は、世界の生物多様性のホットスポット―地域特有の動植物種の最も高い割合を持つ地域を特定する研究を調べた。ほとんどが熱帯の国に位置していた。次に、工業畜産業の拡大する可能性が最も高い国を選び、家畜の飼育と彼らに与える作物の栽培のために、どこでどれほどの土地が失われるかを決定した。食糧農業機関と、1985年から2013までの、これらの国での牛、豚、鶏の生産量と、必要な土地の量に関する他の研究データを用いて、彼らは将来的な農地の拡大の見込みを推定した。最後に、彼らは重複領域のマップを作成した。
森から畜産への土地の利用目的の移行が最も多く予測される場所の多くは、最も多くの種が生息する15の「生物種が超多様な」国に含まれており、Machovina氏は「現在の傾向を考えると、これらの国では家畜生産のための土地利用がおそらく30%から50%増加するだろう」と語る。ある研究者たちは、300万平方キロメートルであると推定している。
生息地の喪失は、特に気候変動や汚染などの家畜生産によるその他の害と相まって、その他あらゆる要因よりも大きな絶滅の原因になるだろうと研究は指摘している。「これらの移行は、生物多様性に大きな悪影響を持つことになる。とてもとても多くの種が失われるだろう」とMachovina氏は語る。
肉食傾向の影響はすでにある。と科学者たちはいう。
他の研究から、これまでに開拓されたアマゾン地域の土地の4分の3以上は現在、家畜用の牧草地として使用されているか、国内および国際マーケット用の飼料作物を栽培する目的で利用されていると指摘している。そして、急速な森林伐採により、1898平方キロメートルの森林が昨年新たに失われた。
さらに、その希少種で知られている森林サバンナ生態系であるアマゾンのセラードの半分以上は、牛や大豆を育てるために開拓されている。中央アメリカやラテンアメリカ全体でも、同じ理由から生息地は失われ続けるだろうと、アフリカと同様の未来を予測する科学者たちは述べている。
食肉生産のために畜産に土地が変換され失われることで、最も生物種が失われる地域はどこか明らかにすることで、「研究は、種の損失という形で表れる、私たちの食生活の選択のコストを定量化する手段を私たちに与えてくれた」とEshel氏は述べている。
この研究はまた、「真剣に検討に値する潜在的な解決策を提案している」と指摘するのは、この研究には参加していないミネソタ大学の生態学者David Tilman氏だ。生物多様性の損失を阻止するために、Machovinaと彼の同僚は、人々がカロリーの10%までに肉の消費を制限することを推奨している。多くの果物や野菜を食べ、最も土地を食らう牛肉を、豚肉や鶏肉および魚に代える。そして、家畜生産の方法を変更する。しかし、Tilmanはこれは簡単に行えることではないと注意している。 「課題は、人間のニーズを満たすと同時に、残る自然の生息地を保護する解決策を見つけることだ」
【環境・健康】『菜食がどのように世界を救うのか』TIME 2016/3/21
「集中的な動物と穀物の生産」をせず、「土地の縮小とともに増加する世界の人口に食物を供給する」という課題に対処することはできないと語るのは、生物多様性が直面している本当の問題は、都市やスラムの不規則な開発などによる耕作地の損失であると主張しているMarlow氏だ。彼は、それが効率的で「世界の増大する人口を養うことができる唯一の方法だから」という理由で、途上国が工業畜産を導入していると付け加える。
肉を食べることが動植物の生息地を奪うことを意味するのなら、世界は、フードライターMichael Pollan氏のアドバイスを考えるべきだろう。「食べるなら、食べすぎず、主に植物を」こうすることで、キツネザルやオウムを救うことができるだろう。
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